うずくまるように冬を耐えていた木々たちの芽が、春の陽光を浴びて次々と花や葉へと動いてゆく。

昨日見たときには頼りなげなやわらかい葉も、けさ見れば一段と確かな形へと拡がって嬉しそうに陽を浴びている。

植物の成長というものの速さをあらためて思い知る。

その成長はいよいよ老齢を重ねる人間にとってはまぶしいほどだ。

季節は前へと進む。さておいていかれないように、ため息ではなく深呼吸をひとつ。