気がつけば年の暮れもすぐそこまでやって来ている。
きのうは久しぶりに横浜に出た。コロナ禍で外出を控えていたこの２、3年間が嘘のように、デパートや地下街は賑わいを取り戻していた。
やはり、この活気は嬉しい。
ニュースではいまだに感染の拡大が言われてはいるが、ウィズ・コロナの時代を賢く身を守りながら、注意深く生きていく他ない。

世界に目を向ければ、一向に争いは収まらず、また貧困や飢餓に苦しむ人々も絶えない。
「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」という宮沢賢治の言葉を想う。

もう十数年前のことだが、真珠湾攻撃に軍艦で海軍の一兵卒として関わったという方から話を聞いた。
「国の守りは軍艦ではできない。国の守りは人と人との交流、文化交流でつくり出していかなければならない」
「国防は人だ」
戦争を体験した人の言葉だけに説得力と重みを持っていた。

軍事費に何兆円とかの大金、それを人と人との交流、文化交流に使った方がどれだけましかと思う。
敗戦を契機に「戦争は金輪際しない」と誓った国が、戦争ができる国になりつつあることに大いなる不安を感じる。
いつまでも、平和を最も尊ぶ国であってほしい。